偏光サングラスはスポーツマン、釣り人、ドライバーなどに愛用者が多いサングラス。ではなぜ彼らは偏光サングラスを使用しているのでしょうか。

その答えとともに、まずは偏光サングラスの基本情報から紹介します。

偏光サングラスは、レンズの間に乱反射光を一定方向の光線のみ透過させられる「偏光フィルム」を挟んだサングラスです。

路面や水面、雪面、ガラスなどを見た時に、まぶしいと感じることはありませんか。これは自然光の乱反射によって引き起こされる現象で、眼精疲労など目に悪影響を与えます。偏光サングラスはこの影響を軽減することが期待できます。

サングラスの仕様として皆さんがよく知っている「UVカット」。ここでは「UVカットサングラス」と「偏光サングラス」との違いについて、さきほどのおさらいも含めて紹介します。

UVカットのサングラスはその名の通り紫外線をカットするアイテムです。一方の偏光サングラスは、眩しさの原因と言われる乱反射光を特殊なフィルムによってカットするアイテム。

UVカットレンズは紫外線をカットできても、乱反射光のギラつきまではカットできません。一方の偏光サングラスは、レンズの間に特殊なフィルムを挟む構造ですが、UVカット仕様のレンズを用いていることが多いです。

偏光サングラスをかけていると、スマートフォンやカーナビの画面が見えにくく感じる場合があります。これは液晶画面にも偏光フィルターが使用されているため。スマートフォンやカーナビを見る時は偏光サングラスを外すか、液晶の明るさを調節するなどの対応が必要です。

また、バラエティーストアなどで購入した安い偏光サングラスは、レンズやフレームが自分に合っていない場合があります。そのまま長時間かけていると体調不良につながることもあるので、サングラスとはいえ、眼鏡と同じくしっかりした品質のものを購入しましょう。

さらに、偏光レンズは熱や水に弱い特徴があります。強い熱が加わると変形や偏光フィルムの破裂につながり、使えなくなる場合も。長時間レンズが水に浸かると変形してしまうため、釣りやマリンスポーツなどでの取り扱いには注意しましょう。

偏光サングラスの1番のメリットは、クリアな視界が手に入ることです。水面や路面のギラつきだけでなく、フロントガラスの写り込みなども軽減してくれます。ギラギラした雑光を排除し、目の疲れやストレスを軽減できる点も大きなメリットです。

偏光サングラスを選ぶ時は、「可視光線透過率」と「偏光度」という2つの数値をチェックしましょう。それぞれの数値について詳しく解説します。

「可視光線透過率」とは、取り込む光の量を数値で表したもので、0～100％で表記されます。数字が小さいほど光をカットする割合が大きくなり、数字が大きいほど光を通す割合が大きくなります。

一般的に晴天や曇りの日には、可視光線透過率が20～30％程度の偏光サングラスが使いやすいとされています。日差しを強力にカットしたい場合は可視光線透過率10％前後のもの、早朝や夕方に使用したい場合は可視光線透過率が40％前後のものなど、使う目的と時間帯に合わせてチョイスしましょう。

乱反射などの雑光をカットする度合いを数値で示したものが偏光度です。偏光度が90％以上のものが偏光レンズと呼ばれ、最高値である99％に近づくほど偏光機能性が高まります。偏光度と可視光線透過率は反比例する関係。偏光度が高くなるほど可視光線透過率は低くなるので、このバランスが偏光サングラスを選ぶポイントです。偏光度は視界の良さの目安になり、偏光度が高いほど歪みが少なく、目が疲れにくいとされています。偏光度は99～60％ぐらいまであるので、使用シーンや用途によって使い分けると良いでしょう。

偏光レンズの色は、使用するシーン毎に最適な色があります。ファッション性を重視するのも1つの選び方ですが、目的が決まっているのならば、使用シーンに合ったレンズカラーを選ぶことをおすすめします。

釣りで使用する場合は、ブラウンなどの赤系のレンズがおすすめです。
水面の乱反射光を抑えることで水面下の状況がはっきり見えるようになるため、浮きの変化や魚影が見えやすく、釣果に結びつきやすくなります。

ただし赤系のレンズは、コントラスト効果が高く鮮明な視界を保てる反面、長時間連続で使用すると疲れやすくなることも。
そんな時はグレー系のレンズがおすすめです。グレー系のレンズは光を均一にカットし、まぶしさを抑えながら自然に近い視界を保ちます。長時間使用しても目が疲れくいという特長があり、船釣りなど「水中の魚影を追うよりもまぶしさをカットしたい」という時に向いています。

アウトドアでは、グリーン系のレンズがおすすめです。
自然光の強い光が葉っぱに反射した際のギラつきを、落ち着きのあるマイルドな光へと変えてくれます。

また、グリーン系レンズは周囲を明るく見せてくれるカラー。朝・夕の薄暗い時間帯でも、他のカラーに比べて明るい視界を保てます。

ドライブ中の反射光がまぶしく、目を細めた経験はありませんか。
運転にはグレー系のレンズがおすすめです。自然光やビル、対向車の反射光を防ぎ、快適なドライブができます。
夜間や雨天時の運転では、必要な光まで遮ることのないよう可視光線透過率の高いサングラスを選びましょう。この時おすすめのカラーは黄色やオレンジ、緑系です。

メガネの愛眼には魅力的なデザインで使いやすい偏光サングラスが豊富に揃っています。すべてのサングラスに紫外線カット機能がついており、目にやさしいのも嬉しいポイントです。

ここでは特におすすめしたい偏光サングラスを紹介します。

偏光サングラスの取り扱いは、通常のサングラスよりも注意すべき点があります。最後に偏光サングラスの注意点を解説します。

偏光サングラスの平均的な寿命は2年程度といわれています。ただ、保管の仕方次第では通常より寿命が短くなってしまう場合も。車のダッシュボードの上など高温になりやすい場所で保管すると、偏光レンズの変形や機能低下を引き起こすことがあります。また、雨・汗で濡れた状態で放置したり、よく乾かさずにケースにしまったりするのも、レンズの変色や機能低下につながります。

偏光サングラスは、紫外線と反射光をカットしてくれるため、スポーツやアウトドアを中心としたさまざまなシーンでの活躍します。偏光サングラスが豊富に揃っているメガネの愛眼で、自分好みのアイテムを見つけてくださいね。