【医師監修】強度近視とはどんな状態?進行した際の症状や気を付けたいこと、近視の予防法

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【医師監修】強度近視とはどんな状態?進行した際の症状や気を付けたいこと、近視の予防法
強度近視とは、近視がさらに進行した状態のことです。物が見えづらくなるだけではなく、合併症を引き起こすリスクもあるため、早めの予防と対策が大切。本記事では、強度近視の特徴や進行した際に起こりうる症状、予防方法を解説します。また、強度近視におすすめのメガネも紹介します。

だんのうえ眼科 二子玉川院 院長 大島由莉先生

専門分野である白内障や角膜はもちろんのこと、コンタクトレンズの使用に伴うトラブルなど、「街の眼科医」として目に関するお悩みにはどのようなことでも親身に対応。また、アンチエイジングの分野にも詳しい。

強度近視とは?

まずは、強度近視とはどのような状態なのか解説します。また、強度近視の進行によって起こりうる症状についても触れていきます。

強度近視は近視がより進行した状態

強度近視とは、眼球の前後方向の長さ(眼軸長)が異常に伸び、近視が強くなった状態のことです。眼軸長26.5ミリ以上や屈折度数-6.0Dを越えている場合は、強度近視に分類されます。ちなみに、正常な眼球の眼軸長は24ミリ程度。強度近視の明確な原因は分かっていませんが、視力低下の原因は遺伝的な要因と目の使い方や病気、普段の行動などが原因と考えられています。

出典:日本近視学会

強度近視の進行で起こりうる症状

強度近視が進んで眼球がさらに前後へ伸びると、病的近視になり見え方に支障をきたす恐れがあります。以下の症状がある場合は、眼科を受診してください。

<病的近視の症状例>

  • 対象物が歪む
  • 視界がぼやける
  • 視界の中心が暗い
  • 視界に黒い虫のような物がある
  • 視野の一部に光が入る
  • 視野の一部が欠ける

強度近視の進行で起こりうる合併症

強度近視は単に物が見えにくくなるだけではなく、さまざまな病的トラブルの原因になる可能性もあります。特に、40歳を超えた人が屈折度数-8.0D以上の強度近視になると、合併症リスクが高まると言われています。気になる症状がある時は、眼科で診てもらいましょう。

網膜剥離

網膜剥離とは、眼長軸が長くなることで引っ張られた網膜(目の奥にある透明な部分)が伸びきれず、剥がれる病気です。黒い虫のような物が見える飛蚊症を始めとした症状が一般的。剥離が広がると急激な視力低下なども起こり、最悪の場合は失明する危険性があります。

近視性牽引黄斑症

眼長軸が長くなることで引っ張られた網膜が伸びきれず、横や前後に裂ける病気です。網膜分離症とも呼ばれます。網膜の中心である黄斑が裂け、物が歪んで見えるなどの症状が発生します。ただし、軽い症状だと気付かないことも少なくありません。進行すると網膜が剥がれ、網膜剥離につながることもあるため気を付けましょう。

近視性脈絡膜新生血管

強度近視で網膜が引っ張られることにより、網膜と網膜の隣にある脈絡膜の間に亀裂が生じ、通常は存在しない血管が発生する病気です。血管から血が出たり、水が生じて目の奥に溜まったりすることで、視界の一部が見えない、物が歪んで見えるなどの症状が現れます。

近視性視神経症

眼長軸が長くなる眼球変形により、引っ張られた視神経に負担がかかることで発生する病気です。視神経の障害が生じ、緑内障のように視野が欠ける症状が表れます。進行ごとに欠損範囲が広がり、末期になると見える部分がほとんどなくなることが多いです。

強度近視になった場合に気を付けること

強度近視は、進行すると合併症を引き起こしたり、外的圧力で眼底出血したりする恐れがあるため注意が必要です。ここからは、目のリスクを回避するために日頃から気を付けたいことを紹介します。

眼科を定期的に受診する

眼科を定期的に受診し、日頃から自分の目の状態をきちんと把握することが大切です。前述の通り、強度近視の合併症の中には初期症状が軽く自覚しづらい場合もあります。定期的に受診すれば、早期発見につながる可能性が高まるでしょう。また、進行を防ぐための経過観察や適切な治療も受けられます。

目に圧力をかけない

強度近視になると眼球は弱体化します。小さな圧力でも眼底出血が起きる危険性があるため、なるべく目に圧力をかけないことも意識してみてください。例えば、強く目をつむる、目を擦る、目をぶつけるなどの行為は避けましょう。

近視の進行を予防する方法

既に強度近視の人もそうではない人も、日頃から近視の進行を防ぐことが大切です。日常生活で取り入れられる予防方法を紹介します。

物を見る時は30センチ以上離す

勉強や読書、スマホ操作など、近くの物を見るシーンでは目を30センチ以上離すことが大切です。正しい姿勢を意識すれば、自然と対象物から目が離れます。また、暗い場所で物を見るのも近視に悪影響を与える場合があるため、十分な明るさを確保することも忘れないでください。

出典:公益社団法人 日本眼科医会

近くの物を30分見たら目を休ませる

近くの物を見続ける状態は、目に負担をかけます。連続して近くの物を見るのを避け、負担を軽減することも意識してください。例えば、近くの物を30分見たら20秒以上目を休ませると良いでしょう。

出典:公益社団法人 日本眼科医会

強度近視におすすめの愛眼のメガネ

最後に、愛眼から強度近視におすすめのメガネを紹介します。目が小さく見えるなどの目元の違和感を軽減するメガネや、お風呂でも使用できるメガネなど、強度近視ならではの悩みに寄り添ったメガネをピックアップしたので、ぜひ一度手に取ってみてくださいね。

smart fit -Styles- SF-8103M

近視レンズが軽く、薄く、目立ちにくく仕上がるラウンド型メガネです。レンズの厚みが目立たないように設計されており、輪郭がへこんだで見える現象が軽減されます。航空宇宙産業など多種多様な分野で利用されているベータチタン素材を採用し、壊れにくいのも特徴。前枠の傾斜角と遠近両用レンズに対応できる天地幅により、足元や手元を見る際も自然な視界を維持できます。

価格:¥25,900円(税込)

smart fit Classic Design SF-6004M

丸すぎない、すっきりとしたラウンド型のメガネです。スモールサイズとフレームのフチ(リム)に細いプラスチックを巻き付けたウィンザーリム設計を組み合わせることで、強度近視用レンズでも厚みが目立ちにくいところが魅力。ゴールドやブラウン系など、上品な雰囲気を演出するカラーが揃います。

価格:¥23,900円(税込)

お風呂・サウナ専用メガネ AIGAN FORゆⅡ(度入り)強度数タイプ

「お風呂の時にメガネを外すと見えづらく、メガネをかけるとレンズが曇る」という近視ならではの悩みを解決できるメガネです。湯気が充満するお風呂場やサウナでも曇りにくい加工が施されています。さらに付属のシートでお手入れすれば、防曇性の維持が可能です。

水場でも滑りにくい加工や、扱いやすいプラスチック素材など、バスタイムで便利に使える機能が揃っています。「左右の度数に差がある」「乱視が強い」といった事情にも対応できるオーダータイプも販売されています。

価格:¥4,400円(税込)※強度数タイプ(-7.00、-8.00)
価格:¥8,800円(税込)※オーダータイプ(左右度数差対応/最大-10.00まで、乱視対応/最大-4.00まで)

強度近視の進行を防ぎ目を大切に守っていこう

強度近視を放置するとさまざまなリスクにつながる可能性があるため、きちんとした対処が必要です。できる限り予防対策を取り入れ、もし強度近視になった場合は進行しないよう気を付けることが大切。強度近視に役立つ愛眼のメガネも、ぜひ活用してみてくださいね。

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