老眼の症状を知ろう。早めに視力を測定して適切な矯正を

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老眼の症状を知ろう。早めに視力を測定して適切な矯正を
スマートフォンや本、新聞の小さな文字を見る時、目から少し距離を取らないと見えづらく感じることはありませんか。こうした症状の原因として考えられるのが老眼です。本記事では、老眼の主な症状や原因、測定方法、矯正方法などを解説します。自分の目の状態を知るための参考にしてみてください。

老眼の症状や原因

まずは、老眼の症状や原因について解説します。自覚症状がある場合は、早めに眼科を受診しましょう。

老眼の症状とは

老眼は、加齢によって誰でも起こり得る目の症状です。具体的には、薄暗い場所で地図が読みにくい、新聞や本を読む時に目から少し離さないと文字が見えづらい、スマートフォンなどの小さな文字が見えにくいといった症状があります。

しかし、こうした症状があっても一概に老眼であるとは言えません。白内障など、他の目の病気の可能性もあるので、老眼のような症状を感じたら早めに眼科の受診を検討しましょう。

老眼の原因①:水晶体の硬化

老眼は、目の水晶体の硬化が原因となって生じます。水晶体はカメラのレンズと似た仕組みを持ち、ピントを合わせて対象物を映すのが特徴です。しかし、20歳を過ぎた頃から年齢を重ねるごとに水晶体の柔軟性が落ちていき、ピントを合わせる力も弱まります。

40歳を過ぎると、目から30cm以内の距離にあるものが見えづらくなることが増え、老眼の症状を自覚するようになります。

老眼の原因②:毛様体筋の衰え

毛様体筋の衰えも、老眼になる原因の1つです。毛様体筋とは、水晶体を支える目の筋肉のこと。光が目に入った時に収縮して水晶体の厚みを変え、ピントを調整するのが主な働きです。加齢とともに毛様体筋が老化して収縮力が衰えると、水晶体の厚みを変える働きが弱まるため、ピント調整が困難になって老眼が発生します。

また、水晶体に潤いを与える房水を運ぶのも毛様体筋の役割です。房水を運ぶ働きが衰えると水晶体が硬化し、老眼の症状が出やすくなります。

老眼の原因③:虹彩の動きの鈍化

虹彩の働きが鈍化し、老眼の症状が起きることもあります。虹彩とは瞳孔の周りにある筋肉のことで、瞳孔の大きさを調整する役目を担います。若い時は大きく、年齢を重ねるごとに小さくなるのが特徴。虹彩が衰えると瞳孔の大きさを調整できなくなるため、薄暗い場所で目が見えづらくなったり、色のコントラストが判別できなくなったりといった老眼特有の症状を感じるようになります。

老眼の測定方法

老眼に近い症状があったら、まずは眼科へ行くようにしましょう。「老眼と思っていたら実は白内障だった」というケースもあるため、専門家の診断を受けることが大切です。ここでは、眼科での老眼の測定方法を紹介します。

①視力測定

眼科では、視力測定から始めるのが基本です。視力測定は、アルファベットの「C」に似た記号(ランドルト環)を記した表を一定の距離から見て、環の切れ目が識別できるか調べます。老眼以外では、遠近両用メガネやコンタクトを作る際も視力測定が必要です。

②近見視力測定

老眼の症状がある場合、近見視力測定を受けることが多いです。30cmほどの距離からランドルト環が描かれた表を見たり、文字が並んだ表を片目ずつ見たりして、どの大きさまで見えるか調べます。なお、肉眼で見た視力とレンズなどの矯正器具をつけて測定した視力、両方の視力測定を行います。

③眼圧測定

眼圧測定は、目の病気を見つけるために必要なものです。眼圧とは、眼球の形を維持するために働く目の中の圧力のこと。目の中を満たす房水の量によって変動するのが特徴です。

眼圧が正常範囲外である場合、緑内障や網膜剥離といった病気が疑われます。老眼と直接関係ないように見えても、医師の指示がある時はできるだけ受けるようにしましょう。

④医師の診察

老眼の測定では、医師が診察しながら行うケースもあります。細隙灯顕微鏡を使い、目の中にキズがないか、キズがある場合はどの程度のものなのか調べる場合がほとんどです。フルオレセインと呼ばれる蛍光色素を用い、細隙灯顕微鏡で特殊な光を当てながら眼球の状態を観察します。キズを負った部分は緑に近い蛍光色に染まるため、キズの有無や程度を把握できます。

老眼の補正方法

診察で老眼と診断されたら、医師や視能訓練士とよく相談し、自分のライフスタイルに合った矯正方法を選択しましょう。ここからは、老眼の補正方法について解説します。

①老眼鏡

老眼鏡は、老眼によって近くにピントを合わせづらくなった状態を補正するアイテムです。適切な眼距離は人によって異なり、パソコンを多用する人は眼距離50センチ、読書をたくさんする人は眼距離40センチが良いとされています。ライフスタイルに合わせて、老眼鏡を選びましょう。

医師が発行した処方箋をメガネ店に持って行くと、自分に合った老眼鏡を作製してくれます。近視・遠視・乱視がある場合は、遠近両用メガネを作製される方も多いです。

②遠近両用メガネ

遠近両用メガネは、1つで2通りの見え方ができます。レンズの上下で度数を累進させており、目を上下に動かすだけで遠くも近くも見えやすくなります。

通常の老眼鏡は、近くにあるものはクリアに見える一方で、遠くにあるものを見る時は外さなければならないケースも少なくありません。メガネをかけたり外したりする手間を減らすなら、遠くも近くも見やすい遠近両用メガネを取り入れるのも1つの方法です。

また、遠近両用メガネの他には遠近両用コンタクトもあります。

老眼の自覚症状が出たら早めの視力測定と医師の診察を

本や新聞の文字が見づらい時は、老眼の可能性があります。自覚症状が現れたら、まずは眼科を受診しましょう。老眼には、老眼鏡や遠近両用メガネなどさまざまな矯正方法があるので、自分に合った方法を選んではいかがでしょうか。眼科でメガネの作製が必要と判断された場合には、ぜひメガネのアイガンへ足を運んでみてくださいね。

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