花粉症になる子どもが増加中?最近の花粉症事情や対策を医師に聞いてみました!

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花粉症になる子どもが増加中?最近の花粉症事情や対策を医師に聞いてみました!
近年、花粉症になる子どもが増加しています。くしゃみや鼻水、かゆみなどのつらい症状を軽減するためには適切な対策が必要です。今回は、錦糸町 皮膚科内科クリニックの院長である田尻友恵先生に、花粉症のメカニズム、子どもの花粉症増加や治療法、対策についてお話を伺いました。

錦糸町 皮膚科内科クリニック 田尻 友恵先生

錦糸町駅の近くに錦糸町皮膚科内科クリニックを開設し、皮膚科・内科に加えアレルギー・ペインクリニニック・美容皮膚領域まで幅広く対応。女性医師ならではのきめ細かい対応と、わかりやすい説明を心がけ、常に患者様に寄り添いながら安心して受診していただけるホームドクターを目指している。
https://kinshicho-clinic.com/

花粉症のメカニズムと飛散時期

まずは、花粉症のメカニズムや時期など、花粉症の基本情報について田尻先生にお話を伺いました。

――花粉症のメカニズムを教えてください。

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で引き起こされるアレルギー反応のこと。花粉症を始めとするアレルギー反応には、肥満細胞(マスト細胞)と呼ばれる組織が密接に関わっています。肥満細胞は体中の血管周囲に存在し、アレルゲン(抗原)と反応するとヒスタミンなどのアレルギー誘発物質を放出し、アレルギー反応を引き起こします。

花粉症の場合は花粉がアレルゲンとなり、鼻腔内の粘膜に花粉が付着することで体内に抗体が作られ、肥満細胞と結びつきます。その後、再び花粉が体内に入ると、肥満細胞からアレルギー誘発物質が放出され、くしゃみや鼻水などのアレルギー反応が起こります。

――1年間で飛散する花粉の種類や時期を教えてください。

花粉症を引き起こす植物は、主にスギ(飛散時期:2〜4月)、ヒノキ(飛散時期:3〜5月)、ブタクサ(飛散時期:8〜10月)などです。なかでも、スギの花粉は飛散量が多く、花粉症の原因の代表格と言えるでしょう。

その他に、シラカンバ(飛散時期:4〜6月)、イネ(飛散時期:4〜11月)、ヨモギ(飛散時期:8〜10月)などの植物からも花粉が飛んでいます。

スギとヒノキの花粉が飛散する2〜4月が花粉症の季節と言われていますが、日本では年間通してさまざまな植物の花粉が飛んでいます。季節問わず花粉症になる可能性があるため、気になるアレルギー症状が出た場合は早めに対処しましょう。

花粉症の子どもの増加と、症状の見分け方について

花粉症を発症する人は年々増加傾向にあります。それに伴い、今までは少数だった子どもの花粉症も増えているようです。具体的にどれくらいの割合の子どもが花粉症にかかっているかを伺いました。

――花粉症を発症する年齢が年々低下しているとのことですが、現状の数値などを教えてください。

花粉症はどの年代も増加傾向です。子どもの花粉症も年々増えており、現在は5〜9歳の30.1%、10〜19歳の49.5%(※)の人がスギ花粉症と言われています。花粉症は大人に限らず発症する可能性があるため、お子さんにアレルギー症状が出た場合は一度医師に相談してみてください。

※鼻アレルギー診療ガイドライン2020より

――風邪と花粉症の見分け方はありますか?また、何科を受診すべきでしょうか?

花粉症の場合は、鼻づまりや鼻水などの風邪と似た症状に加え、鼻や目にかゆみが生じます。お子さんが鼻や目の周りをこするなどの行動が見られるようなら、花粉症かもしれません。

その他には風邪薬で症状が改善しない場合、晴れの日、風が強い日など花粉の飛散量が多い日に症状が悪化した場合に花粉症の可能性が考えられます。

また、くしゃみの出方や鼻水の状態にそれぞれ異なる特徴があります。
発熱の有無や、目のかゆみの有無なども見極めるポイントです。

花粉症のくしゃみは連続性で、鼻水は水のようにさらっとして透明です。
朝起きたときと、花粉の飛散量が多い昼頃と夕方に多いです。

一方で風邪のくしゃみは、連続に出ることはまれで、1回から数回で治まります。
鼻水の状態は、黄色っぽくて粘り気があることがあります。

お子さんを病院で診てもらう場合は、小児科や耳鼻咽喉科、アレルギー科などを受診しましょう。目のかゆみが強い場合は、眼科を受診すると良いですね。

――子どもの花粉症検査は、どのような方法で行うのでしょうか?

採血による「アレルギー検査」、皮膚にアレルゲン液をたらす「皮膚検査」、極細の針で指先をパチンとさす「イムファストチェック」など、いくつか検査方法があります。小さなお子さんに負担が少ないのは「イムファストチェック」です。痛みが少なく、20分ほどで結果が判明します。

花粉症の治療法と対策

子どもが花粉症と診断された場合はどのような治療法を行うのか、また薬以外の対策はあるのかを伺いました。

――花粉症と診断された場合の治療法(飲み薬・点鼻薬等)は、どのようなものがありますか?

内服薬、点眼薬、点鼻薬などを使用し、花粉症の症状をやわらげます。12歳以上の重症患者の場合は、注射薬で治療するケースもあります。ただし、お子さんへの注射薬の治療は、下記のように適応が限られています。

◆12歳以上で、体重が20〜150kgの範囲の方
◆スギ花粉抗原に対する血清特異的IgE抗体がクラス3以上の方
◆血清中総IgE濃度が30〜1,500IU/mlの範囲にある方
◆昨シーズンに抗ヒスタミン薬と鼻噴霧用ステロイド剤を使用されており、かつ今シーズンになって抗ヒスタミン薬を1週間以上使用しても効果が不十分であり重症、最重症のスギ花粉症であると診断できた方

その他に、長期間かけてスギ花粉の症状を軽減させる免疫療法などもあり、舌の下に治療薬を投与する「舌下免疫療法」が主流です。5歳以上のお子さんから始められる根治治療(完全に治す治療方法)で、3〜5年の治療期間を要します。

――薬以外に花粉症に効果的な対策方法はありますか?

花粉の付着を防ぐことが大切なので、外出時は花粉対策用のメガネをかけたり、マスクをつけたりするのをおすすめします。帰宅時は玄関で花粉を払い、洗面所では手洗い・うがいに加え、洗顔で顔周りについた花粉を除去できると良いですね。症状がひどい場合は、帰宅時に着用していた服を洗濯し、シャワーを浴びる方法が効果的です。室内は、こまめな掃除と空気清浄機などを使用し、花粉の除去を心がけてください。

花粉症対策で子どもの健康を守ろう

花粉症の症状は、運動や勉強などへの集中力の妨げになる可能性があります。また、小さなお子さんは自分の体の状態を説明するのが難しいため、親御さんがお子さんの状態にいち早く気づくことが大切です。お子さんに花粉症の症状がある場合は、まずは医師へ相談しましょう。併せて、花粉対策になるメガネの使用や、花粉を部屋に持ち込まない工夫を心がけ、お子さんの健康を守ってあげてくださいね。

花粉症対策におすすめの愛眼のメガネ&グッズ

最後に、花粉症対策におすすめの愛眼のメガネを紹介します。子供用のメガネもご紹介するので、お子さんの花粉症対策にもおすすめです。また、花粉症の際はマスクの着用でメガネがくもりやすいため、併せてメガネのくもり止めもみていきましょう。

子ども用ドライアイ対策保湿グラス キッズアイキュア EC-102J(度なし)

サイドガードで花粉の侵入を防ぐメガネ。サイドガードは取り外して洗浄できるので、いつでも清潔な状態を保てます。また、シリコン製の柔らかな素材になっているため、子どもの予期せぬ転倒や衝撃にも安心。サイドには保水ポケットがあり、保水シートをセットすることでドライアイの緩和にも役立ちます。サイドガードからノーズパッドに付け替えれば、すっきりとしたフォルムのメガネに。レンズクロスにもなる専用ポーチ付きです。

抗菌ガードグラスプラスEX GG-2001(度入りに変更可能)

花粉や飛沫を徹底ブロックするメガネ。抗菌ボディ&くもりにくいレンズが特徴です。着脱可能フードなので、花粉の季節が過ぎたら普通のメガネに切り替えできます。また、度入りレンズに変更することも可能です。

DEFO GUARD Ⅳ(強力くもり止めクロス)

約300回繰り返し使えるくもり止めクロス。メガネのレンズを拭き上げるだけで、くもり止めの効果が約12時間持続します。マスクの着用でメガネがくもる人におすすめのグッズです。

メガネの愛眼では、無料でメガネのクリーニングを行っています。花粉対策としてもお気軽にお近くの店舗にお立ち寄り下さい。

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