補聴器のプロ直伝!はじめての補聴器選びの流れ・ポイントを紹介

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補聴器のプロ直伝!はじめての補聴器選びの流れ・ポイントを紹介
アイガンでは、お客様の聞こえについてカウンセリングを行い、購入前に2週間の補聴器レンタルを行っています。「補聴器が必要そうだけど、どのように選べば良いかわからない」といった方も安心して、補聴器を試すことが可能です。今回は、補聴器選びの流れやポイントをアイガン補聴器課の山本さんに伺いました。アイガンで行っている補聴器の体験会、購入後の修理やアフターケアについても紹介します。

補聴器のスペシャリスト・山本さんのご紹介

補聴器について教えてくださるのは、アイガン補聴器課の山本さん。2011年に認定補聴器技能者を取得している補聴器のスペシャリストです。

認定補聴器技能者とは、公益財団法人テクノエイド協会が、補聴器に関する専門的な知識および技能を習得した人に付与する資格。補聴器に関連する法律や医学的な知識、難聴になるメカニズムなど幅広い知識を得るため、資格の取得には4年かかり、取得後も更新が必要です。

現在、認定補聴器技能者の資格取得者は全国に5,500人ほど。アイガンでは79人の資格保有者が在籍しています。

『メガネは視力0.7以下を目安につくることが多いですが、補聴器は少しの聴力低下では必要性を感じないことも。耳鼻科の先生も「耳元に大声で話しかけても聞こえない」といったレベルでない限り、補聴器が必要と言わないケースもあります。

補聴器が必要ないと言われても、実生活では聞こえづらく不便なこともあるので、お気軽に相談していただきたいです』と山本さん。

アイガンでの補聴器選びの流れ

補聴器選びをする時間は、およそ1時間ほど。店舗でどのようなことをするのか、補聴器選びの流れを山本さんに教えていただきました。

1. カルテ(記録カード)で問診する

『まず、補聴器購入前に耳鼻科の診察が必要かを判断するため、禁忌8項目の確認をします。続いて「家族の声が聞こえない」など、今の生活で困っていること、今まで補聴器を使用したことがあるかなどをヒアリングし、補聴器で改善する内容なのかをチェックします。

併せて確認するのが、聞こえにくくなった原因。加齢による難聴であれば補聴器で改善できる可能性がありますが、突発性難聴などの病気が原因の場合、補聴器だけでは改善できないことがあるためです』

2. 聴力を調べる

『問診後、機械で音の高低、大小などを変えながら、どれくらい小さい音が聞こえるかを調べます。さらに、言葉を聞き取る測定もします。「き」や「す」など、20語の日本語を聞いていただき、正しい言葉として認識できているかをチェック。お客様によって「き」が「ち」に、「す」が「つ」に聞こえることがあります。聴力低下は少しずつ進行する場合が多いので、正しい音も認識しづらくなっていくのです。

補聴器は耳から入る音を大きくはしてくれますが、正しい言葉に変換してくれるわけではありません。そのため、正しく言葉が聞き取れないと、補聴器をつけただけでは聞こえが改善しない場合もあります。聴力だけでコミュニケーションをとるには、20語のテストをした際に60%ほど正解できないと厳しいと言われています。

とはいえ、補聴器をつけることで耳に入る音が大きくなるので、呼び鈴や電話の音、近づいてくる車や自転車の音に気付けるなどの利点はあります。

お客様には測定の結果を踏まえて、補聴器で改善できること、できないことを丁寧に説明し、実際に補聴器をつけるかを判断していただきます』

3. 補聴器の音を整え、2週間レンタルする

『最後に補聴器の音をお客様の聞こえに合わせて調整し、2週間レンタルします。レンタル期間中に何をすれば良いか迷われるお客様もいるため、「アイガン補聴器手帳」というガイドブックのような手帳をお渡しし、補聴器をつけた時の音の聞こえをチェックをお願いしています。

補聴器返却時には、手帳も見せていただきながら、聞こえの変化をヒアリング。お客様からのあるあるとして「雨の音が聞こえるようになった」「セミの声が聞こえるようになった」などがありますね。

気に入っていただけたら、購入へ。もちろん、購入後も手帳で補聴器の聞こえを確認しながらメンテナンスします』

はじめての補聴器選びのポイント&おすすめの補聴器

ーー補聴器はどのように選べば良いですか?

『今まで使ったことのないものなので、補聴器を面倒だと感じる方も少なくありません。装着する際に違和感がないもの、手軽で使いやすいものなど、自分が使い続けられそうな補聴器を選ぶと良いですね』

手軽に使いたいなら「充電式の耳あなタイプ」

『手軽に身に着けたいなら、耳あなタイプの補聴器がおすすめです。ワイヤレスイヤホンのように身に着けられ、耳かけタイプよりも耳元がすっきりとするので、マスク着用時にわずらわしさを感じることがありません』

『こちらは充電式の補聴器なので、ケースから取り出したら電源が入り、置いたら電源が切れます。電源の切り忘れが少なくなるのが良い点ですね。実際、レンタルされる方の7割以上が充電式を選ばれています』

目立たせたくないなら「小型の耳あなタイプ」「耳かけタイプ」

『職場で使用するなどで、補聴器が目立たないようにしたい場合は、小型の耳あなタイプの補聴器がおすすめです。電池式ではありますが、耳に入る面積が小さいので、つけた時の違和感が少なく、耳あなにすっぽり収まって目立ちません。

耳栓部分がシリコンになっていて、サイズは耳のあなにあわせて大・小と変えられます。シリコンは耳が塞がる感じが少ないので、違和感が少ないです』

『耳かけタイプの補聴器も、髪の長い女性なら目立ちにくいです。手ごろな大きさなので、扱いやすくもあります。耳あなタイプよりも耳を塞ぐ面積が少ないため、好まれる方もいらっしゃいますね』

難聴の度合いが強いなら「オーダーメイドの耳あなタイプ」

『難聴の度合いが強い方は、オーダーメイドなどでしっかり耳あなを塞ぐタイプが良いですね。耳を塞ぐ分、音もしっかりと伝わるようになります。ただ、耳を塞ぐとこもる感じがあるので、初心者の方には少し違和感があるかもしれません』

アイガンの補聴器体験会でできること

ーーアイガンでは補聴器の体験会を実施しているそうですが、どんなことができますか?

『最新の補聴器を用意しているので、どのような聞こえ方かを試すことができます。ご家族で足を運ばれるケースも多いので、家族みんなで音の聞こえを体験できるような設定にしています。もちろん、しっかりと補聴器を体験したいというお客様は、聴力を調べてそれに合わせた音を聞くことも可能です。

雑音について心配される方もいるのですが……。雑音といっても、冷蔵庫の音や換気扇が周る音など、実は以前聞こえなかった音が聞こえているだけなんです。その音がどうしても苦になる場合は、調整することもできます。

今は補聴器のハウリングを抑える技術がかなり向上しているので、「こんなに静かなの?」と驚かれるお客様も少なくありません。ぜひ一度試していただきたいですね』

アイガンの補聴器の修理・アフターケア

ーーアイガンでの補聴器の修理やアフターケアについて教えてください。

『補聴器にも寿命があり、平均で5~6年、早いと2~3年で寿命がきます。保証期間は2~3年なので、その間の不具合は無償で修理対応しています。

補聴器は水分に弱いため、取り扱いに注意していただく必要があります。多少の雨ならあまり影響は出ませんが、汗は塩分を含むため、補聴器内部に入り込むと結晶化して故障の原因になることもあります。

長く使用していただくためには、3ヵ月に1回を目安に店舗での点検を行うのが望ましいです。特に夏は汗、冬は結露があり、水分で故障しやすい季節。店舗に足を運んでいただければ、補聴器の掃除・点検はもちろん、補聴器を乾燥させる機械を使ってメンテナンスが可能です。補聴器の水分がなくなると、音の聞こえもよくなります』

耳の聞こえが心配ならアイガンにご相談を

補聴器の購入がはじめての方は、補聴器がどんなものか、聞こえ方がどれくらい変わるのか、本当に自分に必要なのかなど、たくさんの疑問があるかもしれません。アイガンでは、お客様のカウンセリングを丁寧に行い、お客様の聞こえに合わせたご提案をします。補聴器のレンタルも行っているので、ぜひお気軽にご相談ください。

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