まずは、補聴器の値段について紹介します。あわせて、補聴器所有者が実際にどれくらいの費用をかけているのかも確認しましょう。

補聴器の値段は1台につき3～60万円ほどと開きがあります。詳細は後述しますが、タイプや機能によって価格が変わります。

補聴器は、音を拾うマイクや音を増幅させるアンプなど、内部にさまざまな精密機械を搭載しています。各メーカーがしのぎを削ってより良いものを開発し、毎年のように新しい技術を備えたモデルが発売されています。難聴に悩む人々の生活環境やニーズが多様化していることもあり、さらに高性能な補聴器の開発が進められているため、相場が高額になりやすいと言われています。

一般社団法人日本補聴器工業会が2022年に調査したデータによると、補聴器購入者の1台あたりの費用相場は10〜30万円です。内訳は、10万円以上20万円未満が最も多く31％。次いで20万円以上30万円未満が22％でした。

補聴器は、タイプによってサイズ感や使用方法、機能性などに違いがあります。ここでは、補聴器の種類別に詳しい特徴や値段の相場などを見ていきましょう。

耳のあなに入れて使用するタイプは、耳のあなにスッポリと収まる小型サイズに設計されているため、人目に付きづらいのが特徴。また、メガネやマスクの邪魔にもなりにくいでしょう。人が持つ耳の集音効果を活かした自然な聞こえ方を叶えます。価格の幅は、片耳で5～60万円ほどです。

耳の後ろにかけて使用するタイプは、耳あな型よりも音のこもりや閉塞感が軽減されます。近年は小型化が進んでおり、従来の耳かけ型よりも目立ちにくい商品が増加。また、防水処理が標準仕様になってきており、従来の小さな空気電池を入れ替える作業から解消された充電式も登場しています。価格の幅は片耳で5～60万円ほどです。

ポケット型は本体にイヤホンが付属しており、使用時はイヤホンを耳に入れて装着します。サイズが大きく、目で見てスイッチの操作ができるのが特徴。機種によっては高い性能を備えたものや充電式もあります。価格の幅は片耳で3～13万円ほどです。

RIC型は、耳かけ型をさらに小型・軽量化させたタイプです。見た目の形状は耳かけ型とほぼ同じですが、音声を出力するレシーバーの位置が異なります。耳かけ型は本体にレシーバーがあるのに対し、RIC型は耳に入れる部分にレシーバーを搭載。RIC型の方が鼓膜の近くから音が出るので、より聞こえが良くなります。

また、防水仕様や充電式などの機能面だけでなく、カラーやサイズ、デザインも豊富です。価格の幅は片耳で10～50万円ほどです。

補聴器にはさまざまな種類があるため、どのような選び方をすれば良いか迷う人もいるでしょう。自分に適したものを選ぶため、こちらのポイントを意識してみてください。

自分に合う補聴器を選ぶには、補聴器を使用するシーンをイメージするのがポイント。例えば、自宅で家族の声やテレビの音などの生活に必要な音が聞こえれば良い場合と、仕事の会議で多人数の発言など、細かな音や複雑な音まで拾いたい場合とでは必要となる音の情報量が異なります。そのため、求められる補聴器のレベルも変わってきます。どのような場面で補聴器を使いたいかを考え、使用シーンに見合った機能性を備えているものを選びましょう。

頻繁に使うものだからこそ、操作のしやすさも大切。種類による操作性の違いに加え「自分にとっては、このタイプが使いやすい」といったように使用者と補聴器との相性も考慮に入れる必要があります。各種類の操作方法の確認や試着を通して、どの補聴器が最も操作しやすいか考えてみてください。

一般的に、補聴器は購入後もより良く聞こえるようになるために微調整を行っていきます。耳の形状や聞こえ方は個人によって異なり、補聴器がすぐにフィットすることはほとんどありません。補聴器を使い始めてからきちんと聞こえるようになるまで、およそ3ヵ月かかると言われています。

通販はとても便利ですが、購入後の微調整で耳に合わせていく補聴器はアフターフォローが整っていることの方が大切です。補聴器を選ぶ際は、購入後の対応についても確認しておきましょう。

なお、メガネの愛眼には「認定補聴器技能者」資格取得者が多数在籍しており、お客様にとって最適な補聴器選びをサポートします。購入後は、聴力の変化や使用環境に応じて何度でも微調整を行えるため安心して利用できます。

補聴器が高価な理由を理解していても、気に入った商品が即決できる価格ではない場合もあるでしょう。納得した上で購入するためには、レンタルから始めるのも1つの方法です。ここからは愛眼の補聴器レンタルサービスを紹介します。

メガネの愛眼では、補聴器の2週間レンタルを行っています。電池式の耳かけ型や耳あな型、オーダーメイド耳あな型に加え、充電式の耳かけ型や耳あな型の補聴器を取り扱っており、1,000種類以上ある補聴器から選択可能です。

いずれの商品も2週間3,300円（税込）で利用でき、気になる補聴器を気軽に試せます。レンタル期間中の調整は何度でも無料で受けつけているため、気になることがある場合は相談してみてください。

まずは病院を受診し、補聴器が必要な状態なのか確認しましょう。補聴器が必要な状態であるとわかったら、最寄りの愛眼店舗へご相談を。聞こえ方に関する聴力テストなどの他に、お客様の気になるメーカーやタイプも踏まえながらレンタルする補聴器選びのお手伝いをします。

レンタルする機種が決まったら、2週間のお試しがスタート。お試し期間終了後は、返却もしくは購入のどちらにするか選べます。

補聴器の購入は生命保険や健康保険の対象にはなりませんが、公的な支援制度を利用できる場合があります。最後に、補聴器購入時に利用できる主な支援制度を紹介します。

聴覚の身体障害者に認定されると、一定額の補助が出ることがあります。制度は地域によって異なるので、各自治体に問い合わせてください。

補聴器は薬機法で定められた管理医療機器に該当するため、消費税は非課税。ただし、電池やクリーナーなど補聴器本体以外のものは課税されます。

補聴器の購入費用は、2018年度から医療費控除の対象になりました。控除のためには、日本耳鼻咽喉科学会が認定した補聴器相談医の診察を受け、所定の書類を受け取ってから購入する必要があります。補聴器相談医の名簿は日本耳鼻咽喉科学会のサイトに掲載されているので、確認してみましょう。また、購入前に相談医の診断を受けることも推奨されています。

補聴器は、体の一部として聴力をサポートしてくれる重要なパートナー。精密機械なので値段が高額になりやすいですが、装着する本人が周囲の方と円滑にコミュニケーションを取れるようになることでより快適な生活を送るために必要なアイテムです。購入後に後悔しないよう、補聴器の種類や選び方などを事前に確認しておくと良いでしょう。「まずは一度試してみたい」と考えている場合は、お気軽に愛眼のレンタルも利用してみてください。

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