神戸きってのサウナ好き!VMD会社、SWELL代表の長崎勇平さんがたどり着いたプライベートサウナの魅力と二拠点生活の醍醐味

空前のサウナブームに日本中が沸く一方で、昔からのサウナファンの中には窮屈な思いをしている人も少なくないものです。首都圏では、サウナに入るだけで長蛇の列を待たなければならず、何一つリフレッシュできない、とお悩みの方も多いはず。

今回は株式会社SWELLの代表を務め、VMDとして最前線で活躍するかたわら、兵庫県の名山六甲山の別荘にプライベートサウナを設けるほど、神戸きってのサウナ好きとして知られる長崎勇平さんにお話をうかがいました。東京と神戸を往復する二拠点生活にプライベートサウナと、窮屈な都会の生活に疲れた方にとって、心動かされる話題が盛りだくさんのインタビューとなっています。

学生時代からサウナ漬け!神戸が育んだ長崎さんの「私のサウナ履歴書」

― サウナにハマり始めたのはいつ頃からでしょうか?

長崎:サウナは最近ハマったというよりも、僕にとっては気がついたら生活の一部になっていたような感じです。

僕は神戸の長田区というところの出身なんですが、そもそも銭湯が多い街でもありました。僕が高校生ぐらいの時に、ちょっとしたスーパー銭湯ブームが来てて、僕は親父と銭湯に行って、そこに友人とその父親も集合してみたいな…、みんなで一緒に風呂行って帰りになんか食べて…みたいな、そんな文化の中で育ったんです。もちろん銭湯にはサウナが併設されていたので、昔からサウナは親しみのある場所でしたね。

お風呂好きが高じてか、大学時代は「神戸サウナ&スパ」でバイトもしてて、夜中の暇な時間帯にこっそりサウナに入ってはそのまま朝の業務を始めるなんてこともありました(笑)。結局社会人になる頃までお世話になってたので、大学生活の半分くらいはサウナに入り浸っていたかもしれません。(笑)。

― 神戸エリアでおすすめの銭湯やサウナはありますか?

長崎:お世辞抜きで言っても、やっぱり「神戸サウナ」ですね。「どっかサウナ行こか〜」って気分になったら、大体はプライベートサウナか「神戸サウナ」の二択です。シンプルにお湯につかるなら「六甲 おとめ塚温泉」「有馬本温泉 金の湯」がおすすめです。「金の湯」は別荘にあるプライベートサウナの帰りに立ち寄ることも多くて、よくお世話になっています。

車で家から30分。長崎さんが六甲山に別荘を買ったワケ

― そもそも、六甲山に別荘を持とうと思った理由は何だったのでしょう?

長崎:もともとは、息子の部屋を設けるための場所探しがきっかけです。息子が大きくなり、ふと自宅を見回すと「やばい、彼のための部屋がないな」と思ったので、色々と物件を探し回る時期がありました。

それであれこれ考えつつも、どうもしっくりくる場所を見つけられなくて思い悩んでいたところ、ふと目に留まったのが山の方の物件だったんです。もともと神戸の海沿いに自宅を構えているんですが、だったらこの際、別に海沿いにこだわる必要はないなと思って。神戸には六甲山もあるしなと思ってたどり着いたのが、ここの別荘でした。

神戸在住で六甲山に別荘を構えるのは、意外と都合が良くて。僕の場合は運よく経済的に優しい物件を見つけられたのも大きかったし、自宅から車で30分くらいのところにあるのも嬉しいですね。東京在住の人が別荘を買うとなれば、近郊の物件ではそれなりの価格になるし、千葉なんかは一時間半から二時間くらい車走らせないと行けないしで、負担が大きいですよね。六甲山の別荘を選んだのは、そんな背景もあります。

― 別荘はどんな時に遊びに来るのでしょうか。

長崎:妻と一緒に遊びに来て、ゆっくりとした時間を過ごすことが多いですね。来たい時にいつでも来られる場所にあるので、気兼ねなくお互いに思い思いの過ごし方をしています。無理に会話する必要も無くて、音楽でも聴きながらランチしたり、ぼーっと自然の中で過ごしたりするのが本当に心地がいいんですよ。息子との秘密基地として買ったつもりの別荘でしたが、今では妻の方が気に入ってしまってます(笑)。

― 今後、東京や神戸以外に拠点を持たれる予定はありますか?

長崎:全然あると思います。僕は実家が宮崎の小林市というところにあって、父がそろそろいい年になってきたこともあり「いずれお前にこの家をやる!」って嬉しそうに言ってくれるんですけど、めちゃくちゃど田舎にあるんですよね(笑)。なので、家をそのままもらっても「使い道に困るなー」なんて思ってて。でもせっかく父が大切にしてきた家なので、流石に無下に扱いたくないなということで、上手く活用する方法がないか考えている途中です。

実はその家には囲炉裏があって、お風呂は五右衛門風呂にもなっていて、なかなか味があるんですよね。付加価値を丁寧に加えていけば、楽しめる空間になるんじゃないかな?と思っています。

憧れのプライベートサウナライフ!一般のサウナとの決定的な違いは?

― 「よし、プライベートサウナを持とう!」となったきっかけを教えてください。

長崎:最初はサウナを建てようなんて思ってもなかったんですが、いざ現地へ行ってみるとちょうどいい大きさのスペースが庭にあって「これ、サウナ建てられる広さじゃない?」となんとなく感じたんです。以前、知り合いのプライベートサウナに入ったことがあったし、周りにもプライベートサウナに詳しい人がいたので、冗談半分で相談してみたら、本当に建てることになってしまいました(笑)。

― 実際の使い心地はいかがでしょう?

長崎:一般のサウナと比べて思うのは、とにかく自由に過ごせるのが嬉しいところです。銭湯とかで使えるサウナは、やっぱり他のお客さんの迷惑にならないように過ごさないといけないんですけど、プライベートサウナだとそういうことを気にしなくて良いので、快適ですね。一人で入るのも良いし、友達と一緒に入るのも楽しみの一つです。あれこれと話していたら、あっという間に時間が過ぎていきます。

新型コロナの影響もあって、どこのサウナでも今では「黙浴」が当たり前になってますよね。でも、昔から銭湯とかサウナが遊び場だった僕にとっては、それだとどうも楽しくなくて。プライベートサウナなら友達と大声で話したり、スピーカーを持ち込んで音楽聴いたりして、好き勝手過ごせるのが最高です。

あと、友人たちが彼らの子供たちを連れて遊びに来て、気軽にサウナを楽しんでくれているのも嬉しいですね。周りの目を気にせず、心ゆくまで大人の世界を堪能してもらってます。

― 仕事のアイデアをプライベートサウナで考えてみたり、という使い方をすることもありますか?

一人でサウナに入る時は仕事のことを考えることもありますが、基本的には人と入ることが多くて、思考にふけるよりも思い切り会話を楽しむ方がメインです。ただ、話の流れでビジネスの話題になることもよくあるので、そういう意味ではクリエイティブを刺激する場でもあるかもしれません。

― 長崎さんのクリエイティブな活動にも、プライベートサウナは影響を与えているのでしょうか。

サウナに入ると、頭がリセットされるような感じが得られるので、それが良い影響を与えているような気がします。毎日同じことをしていると、どうしてもマンネリになってしまうものですが、仕事のことを忘れてサウナに入れば、冴えるような感覚が戻って来るんです。

― ちなみに、サウナ以外で長崎さんが取り入れている、気分転換のアクティビティはありますか?

ブラジリアン柔術を7年ほどやっていて(最近は息子も巻き込んで)、これもサウナと同じく仕事を忘れて没頭できるのがいい。あとは最近、昔やっていたスノーボードを再び始めようかと画策しています。5年くらい前にイタリアへ行った時、20年ぶりの復活を果たしたんですが、ヨーロッパのスキーリゾートは本当に優雅で洒落ていて、ワクワクしましたね。紳士的な人たちばかりで、ああいう遊び方を僕もできるようになりたいです。

実際のところどうなの?プライベートサウナの設置費用やメンテナンス事情

― かなり立派な作りのプライベートサウナですが、ぶっちゃけおいくらだったのでしょう?

諸々合わせて、設置費用は230万円くらいでしょうか。これくらいのサウナだと元々の価格は200万円前後なんですが、今は木材の価格が上がってるらしくて。その結果、高騰した木材の調達費などを上乗せして、230万円っていう計算です。サウナバレル単体だと100万円くらいで買えるんですけど、プライベートサウナを仕上げるとなると、それ以外の費用も考えないといけません。サウナヒーターも重要なアイテムの一つで、ここでは九州オリンピア工業とONE SAUNAが共同で開発した、プロパンガスのモデルを導入しています。ガスは電気と違って漏電の心配がないので、安心して使えますね。

― プライベートサウナを使っていて「これはちょっと大変だなー」と思うことがあれば教えてください。

長崎:一週間に一回必ず来ないといけない、というのは若干負担になってるかもしれません。サウナ本体の管理というよりも、周囲の雑草の成長が半端なくて(笑)。ちょっと油断すると、すぐに雑草で覆われてしまうなんてこともあるので、夏場は週に一度、草刈りに追われています。

ただ、これも考えようではあるんですけど、週に一回自然と向き合うくらいなら、良い気分転換にもなるんですよね。職業柄、片付け・整理整頓・メンテナンスは何の苦にもならないタイプなので、別荘やサウナが自分の手で綺麗になっていくのは気持ちの良いものです。サウナ本体のメンテも実はそんなに大変なものではなくて、使った後にきちんと拭いて、乾かしておけばそんなに傷むこともありません。

今の生活だと、土日にプライベートサウナへ赴くのもルーティンの一部になっているので、特別辛いと感じることも無いですね。

― 今のプライベートサウナで改善していきたいところはありますか?

最近メーカーから紹介されたのが、遠隔でサウナを事前に温めておける機能ですね。あると便利だなと思う反面、誤作動で勝手に温まったり、それこそ火事なんて起きたりしたら大変なんで、まだちょっと怖いなと思って導入は見送りました。その機能を使われた実例が増えて安全が担保されたらようになったら、ウチでも導入してみようかなとは思います。

― ちなみに、ご自宅のお風呂でこだわりなどはありますか?

自宅のお風呂はどちらかというと、家族の使い勝手の良さを重視しています。というのも僕は出張で基本的に家を空けているので、家のお風呂は彼らが一番使うからです。お風呂の清掃は妻や息子がやってくれているので、変にタイルとかにこだわったりすると、メンテナンスが大変になっちゃったりして、良いことがないんですよね。あと結局ウチの家はマンションなので、そこまでこだわれることもなくて。そんなわけで我が家のお風呂は利便性重視のシステムバスなんですが、色味だけは僕の意見を通させてもらって、個人的に一番落ち着く、木目調のブラウンカラーを採用しました。なんちゃって高級ホテル風です(笑)。意外にも息子が気に入ってくれてて、毎日一時間くらい出て来ないです。

― 長崎さん流、自宅のお風呂の楽しみ方があれば教えてください。

「クナイプ」というドイツ生まれの入浴剤があるんですが、それの液体バージョンを湯船に入れるのが好きです。日本だとバスソルトが定番で、液体製品はあまり売ってないと思うんですが、ヨーロッパに出張へ行く時はいつもそれを買って帰っています。特にユーカリの香りのものがお気に入りで、香りもいいんですが「これを使うと風邪をひかない」っていうのを聞いて、愛用しています。

神戸にも押し寄せるサウナブーム!長崎さんが実践する快適なサウナの通い方と「AIGAN FOR ゆ」の使い道

― 神戸エリアのサウナ事情はいかがでしょうか?東京ではかつてないサウナブームが押し寄せていますが。

サウナブームの波は神戸でも感じますね。それこそ六甲山の山頂でテントサウナをやっている人も見かけますし、僕にもサウナインフルエンサーの方から連絡があったりと、大きな時代の動きを感じることはあります。さっきおすすめしていた「神戸サウナ」もお客さんの層が若くなってきていて、そこそこの料金を払って遊びに来ているのは印象的です。

東京のサウナはブームが勢い余って、ちょっと混みすぎだなと思います。自分のタイミングで出たり入ったりするのが醍醐味のサウナで、いちいち並ばないといけないのは辛いですねやっぱり。

― そんな東京でサウナを楽しむために、長崎さんはどう工夫されているのでしょうか。

東京でサウナを使われる方々の多くは、仕事を終えた後のビジネスマンだと思います。なので、できるだけ混雑するであろう夕方から夜の時間帯を避けて、合間を見つけて昼間にサウナへ行くことが多いです。よく行くのは新橋の「オアシスサウナ アスティル」足を伸ばして藤沢の「8ホテル」。あとはちょっとお高いですが六本木の「サウナ・アダムアンドイブ」ですかね。

― 「AIGAN FOR ゆ」のあるサウナライフ。使い心地はいかがでしょうか??

実は僕、元々野球をやっていたので視力には自信があって…、ずっと2.0をキープしてたんですが、最近いきなり0.7くらいに落ち込んでしまって、流石にショックを受けました。0.7でも周りが見えることは見えるんですが、裸眼でサウナに入ると、テレビが見えなくなるのがほんとに辛いんですよね。

僕はサウナのテレビでプロ野球を見るのが大好きなタイプの人間なので、点数とか細かい情報が見えないのがすごくストレスだったんです。乱視があるので文字が滲むんですよね。サウナのテレビって音が基本的に出ないので、画面から情報を取得しないといけないじゃないですか。そういうこともあって、目が悪くなってからはサウナでの苦労も多かったんですけど、「AIGAN FOR ゆ」はその点、本当に助かっています。それに愛用しているオーダータイプは僕のような視力の左右差や乱視にも対応しているので文字が滲まずにクッキリ。大好きな阪神戦も、これさえあれば見届けることができるので、サウナでの野球観戦を楽しみたい方には、強くおすすめしたいですね。

今回語ってくれたのはこちらのかた

長崎 勇平
 株式会社SWELL 代表取締役CEO 
ヴィジュアルマーチャンダイザー

1975年 神戸生まれ。関西大学法学部卒。
株式会社ワールドで14年勤務後、フリーランスVMDとして独立。アパレル・コスメ・飲食 etc.とジャンルを問わず、店頭及び展示会等のディスプレイ・インテリアコーディネーションを手がける。VMD業だけにとどまらず、商品開発やマーケティングにも精通。ビジネスセミナー等での講演・講習会の実績も。大手企業から個人商店まで顧客に合わせて柔軟にプレゼンテーションできることに定評がある。
趣味:野球、サーフィン、スノーボード、ブラジリアン柔術