サウナ界の重鎮「ととのえ親方」こと松尾大さんに聞く!
サウナで困らないメガネの条件とは?

ようやく春の陽気が感じられるようになってきたものの、まだまだ空気は冷たいまま。体の芯まで冷え込む日々を過ごす、私たちの心強い味方となるのが、全国津々浦々のサウナに銭湯です。

今回はプロサウナーとして札幌を拠点に活動し、空前のサウナブームを牽引する「ととのえ親方」こと松尾大さんに「AIGAN FOR ゆ」の使い心地をうかがうべく、北海道は知床までお訪ねしました。

都会だけじゃない!全国に波及するサウナブーム

― ととのえ親方の名は今や全国に轟いていますが、日々のサウナライフに変化はありましたか。

松尾:やっぱり多少はありますね。こうやって色々なメディアを通じてサウナの話をしていると、サウナに来られる方は僕のことをご存じの方もいるので、よく「ととのえ親方ですよね?」話しかけられるようになりました(笑)。全裸のおじさんが、全裸のおじさんに話しかけるシュールな絵面になっちゃうので、そういうのを嫌がる人はいるかもしれませんが、僕は全然話しかけてもらって大丈夫です。

― 東京や大阪では、若者を中心に空前のサウナブームが巻き起こっています。札幌のサウナ事情はいかがでしょうか。

松尾:間違いなく変わってきていますね。札幌はもちろん、北海道全土でサウナーの若返りが進んでいる印象です。大きな変化は、やっぱりサウナハットを被っている子が増えたことかな。4〜5年前なら「裸の男が帽子かぶってサウナ入るとかギャグかよ!」という感じでしたが、今ではみんな当たり前のようにハットかぶってサウナ入ってます(笑)

― 最近のブームに伴って、個人でのサウナストーブ購入者も増えていると聞きます。

松尾:実際、増えているように感じます。僕がプロデュースしているサウナブランド『TTNE』でもサウナストーブの取り扱いがあるんですが、ウチで購入されている方に多いのは、富裕層の方です。サウナストーブ本体の価格がそれなりにするということもありますが、自宅用サウナを一から建ててしまえる所得の方が、個人のお客さんの大半を占めますね。あとはDIYで、自分の手でサウナを建ててみたい!という方も増えてきている印象です。

― 私たちメガネのアイガンは、大阪に本社を置くメガネメーカーなのですが、これまでサウナへ案内した方達の中で、印象に残っている大阪の大物を教えてください。

松尾:大阪の大物といえば、やっぱり月亭八方師匠を一番に思い出します。八方さんは僕が27歳くらいの時に親しくしてもらっていて、札幌へゴルフをしにくる時に、ご一緒したりして、八方さんをサウナに案内していたのも懐かしい思い出ですね。

キンキンの水風呂やカラカラドライサウナが辛い? 親方が実践する「ととのい」ノウハウとは

― サウナ一筋のようにお見受けする松尾さんですが、温泉をたしなむことはありますか。

松尾:温泉も大好きです。よく行くのは札幌は定山渓にある豊平峡温泉、大分の寒の地獄温泉にある冷泉、 あとは登別の万世閣にある硫黄の水風呂ですねこの辺りは外せません。

― 今までで一番「気持ちイィ〜!」となった水風呂を教えてください。

松尾:水風呂といったらもう、洞爺湖が最高ですね。サウナを出てすぐ桟橋から湖へダイブするんですが、夏場はもちろん、冬場でも入れてしまうものだから、足繁く通っています。 『TTNE』が初めてサウナ小屋を作った場所なのも理由の一つだけど、年に8回くらいは飛び込んでるかな。
【サウナチャンネル】&saunaアンドサウナ湖畔プライベートサウナに潜入!深さ100m越えの水風呂にダイブ♡

― ご自身の健康のために、サウナ以外で心がけていることはありますか。

運動はたまの筋トレを習慣にしているくらいですが、ピーク時だと120キロぐらいまで上がっていたベンチプレスも、今は100キロも上がらないかもしれません。やはりきっちりトレーニングをこなさないと、段々衰えていってしまいます。
その代わり僕が毎日のように実践しているのは、ヴィム・ホフ呼吸法というもので、大きな深呼吸を何度も繰り返すメソッドです。 2週間ほど続けると、肺活量が抜群に増えて、4分間も息止めや潜水できるようになりましたし、水風呂のキーンとした感覚も平気になりました。ただ、この呼吸法を編み出したヴィム・ホフさん本人は、2時間氷水に浸かりっぱなしで過ごしたらしいので、それに比べれば僕もまだまだですね(笑)。

― 良いサウナと悪いサウナ。ととのえ親方流の見分け方を教えてください。

松尾:どうしても僕が気になってしまうのは、サウナの「におい」です。どこのサウナも基本的には良い匂いなんですが、場所によっては「なんだか臭いな」というところもあって、落ち着いて入ってられなくなってしまいますね。
あとはドライサウナで、皮膚の表面だけでなく鼻の穴の中までドライになっちゃうような、湿度が明らかに足りないところも苦手です。これは個人の好みもありますが、乾燥機の中に詰め込まれてる気分になるようなところは、僕は避けちゃいます。

― ドライサウナが苦手な人に、おすすめしたい楽しみ方はありますか。

松尾:一番いいのは、やっぱり壁に水をかけること(笑)。いわゆるウォーリューというやつですね。ただ、これは施設によってはほぼダメなので、事前に確認をとってもらうことをおすすめします。
あとは水で濡れたタオルを、ほっかむりにして過ごしてもらうのがいいと思います。

※必ず施設側に事前確認をお願いします。

「ととのう」だけじゃもったいない!「AIGAN FOR ゆ」を持っていきたいサウナって?

― 「AIGAN FOR ゆ」を持参の上、是非訪れてほしいサウナを教えてください。

松尾:せっかく「AIGAN FOR ゆ」を持ち込むなら、景観抜群のサウナを楽しんでいってほしいですね。例えば今日訪ねているここ、『北こぶし知床 HOTEL& RESORT』では、 オホーツク海の絶景をサウナから楽しめます。流氷が見えるサウナは全国を探してもここだけなので、本州からは遠いですがぜひ遊びに来てください。 他の地域だと、千葉は館山の『シーサウナシャック』や、 伊豆の『おちあいろう』、屋久島の『サンカラホテル&スパ』なんかも最高ですね。 ととのっている時にここから見える景色は抜群です。

― 「今、ととのっているな」という時、景色の見え方は普段と変わってくるものですか。

松尾:やっぱり、ととのっている時の方が冴え渡るような感覚があると思うな。青い景色はより青く見えるし、夕陽なんかもより赤く、茜色に見えてくる。是非とも味わってほしい体験です。

― 今回は実際に「AIGAN FOR ゆ」を使っていただきました。松尾さんのメガネ歴と使い心地について、教えてください。

メガネは24歳の頃からかけているので、もう20年以上の付き合いがあります。「AIGAN FOR ゆ」の第一印象として、とにかく軽いのが驚きでした。普段からスポーツタイプのメガネを愛用しているのですが、これもきっかけは「とにかく軽いものを選びたい」ことがあったからです。軽量性を重視している人にとっては、嬉しいポイントですよね。
お風呂の中で曇らないのはもちろんのこと、ヒンジが鉄じゃないのもサウナーにはありがたいところです。サウナに入ってもやけどする心配がないですし、何よりサビることがないので。あと、「AIGAN FOR ゆ」はお値段がリーズナブルなので、万が一壊したり失くしたりしても、すぐに買い換えられるのはお財布に優しくて助かります(笑)。

今回語ってくれたのはこちらのかた

松尾大・ととのえ親方
 プロサウナー、サウナビルダー

札幌在住。福祉施設やフィットネスクラブを経営する実業家にしてプロサウナー。
世界各地のサウナを渡り歩き、アリゾナの山奥で単身5日間断食断水後のサウナを経験。その後、海、川、湖、滝、なんと流氷まで水風呂がわりにしてしまうナチュラル派プロサウナーの道へ。 札幌を訪れる経営者や著名人をサウナに案内し、“ととのう”状態に導いてきたことから“ととのえ親方”と呼ばれるように。 2017年にはプロサウナーの専門ブランド「TTNE PRO SAUNNER」を立ち上げ、’19年2月には友人の医師らとサウナの最適な入り方を提唱する「日本サウナ学会」も設立した。 著書に『Saunner BOOK』(A-Works)、本田直之氏との共著『人生を変えるサウナ術』(KADOKAWA)がある。